農協さまのお取組み事例
中野市農業協同組合(JA中野市)
良質な果物の産地として知られる、⻑野県中野市。近年は特にシャインマスカットの栽培に⼒を⼊れていますが、そのブランド⼒と知名度の⾼まりに⽐例して、盗難被害も増加の⼀途をたどっていました。
地域ぐるみでの盗難対策に⼒を⼊れている中野市農業協同組合(以下、JA中野市)では、センサー式ソーラーカメラMC1の斡旋販売を⾏い、2023年度は合計50台ほどの販売につながった実績があります。
販売回数を重ねるごとに反響も⼤きくなっているというJA中野市のお取組みを取材しました。

JA中野市の皆さま(取材日 2024年4月11日)
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JA中野市では、これまでどのような盗難対策をされてきましたか。
シャインマスカット畑での盗難について、危機感が⾼まったのは2021 年頃です。数房盗まれる、というレベルではなく、組織的な犯⾏が疑われるような⼤規模な盗難被害が多発するようになりました。
これを受けて、翌年からJA・県・市で協⼒し夜間パトロールの実施回数を増やすとともに、安価なトレイルカメラの販売を⾏いました。録画映像が⾒られるのはとても便利で、犯⾏時間や場所の傾向を把握してパトロールの計画に役⽴てることができましたし、証拠映像から犯⼈検挙につながったケースもありました。
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カメラ導⼊は、盗難対策にとても有効だったのですね。
そうですね。ただ⼀⽅で、トレイルカメラの課題も浮き彫りになりました。通信機能がないので侵⼊者がいてもすぐには気付けないですし、犯⾏映像が撮れても画質が悪く⼈相がわからないこともしばしば。かと⾔って、より⾼性能なカメラを探しても、桁ひとつ違うような⾼価格帯の製品ばかりで……。
⾃らカメラ機器の情報収集を積極的に⾏う農家さんもいますが「価格も機能もピンキリで選びきれない」との声があり、JAとしておすすめできる良いカメラはないかと探していました。

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センサー式ソーラーカメラMC1の印象はいかがでしたか。
メインユーザーに農家を想定した製品というだけあって、農場監視で欲しい「機能」と、⼿が届く「価格」のバランスに優れたカメラだと思いました。2023 年夏の発売と同時にぶどう畑で実地試験を⾏い、扱いやすさも実感できたので、JA中野市での斡旋販売はMC1カメラの⼀機種に絞ると決めました。
決め⼿になった具体的なポイントは、①設置の簡単さ、②スマホとの連携、③ソーラー発電で省エネ、④⼿ごろな価格 の4点です。
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ありがとうございます。挙げていただいた4点について補足させていただくと、具体的には下記のようなポイントですよね。
②スマホとの連携 : 侵入者を検知するとすぐにスマホに通知が届き、映像を確認できます。スマホから声がけをしたり、サイレン音と光で警告もできるので、犯罪抑止の効果も期待できます。
③ソーラー発電で省エネ : 農場に電源がなくカメラを導入できない、というのが多くの農家さんのお悩みでした。MC1はソーラーパネルがセットで場所を選ばず使え、ランニングコストも抑えられます。
④手ごろな価格 : これだけの機能を備えていながら、トレイルカメラに引けを取らない低価格で、個人経営の農家さんからも好評です。
センサー式ソーラーカメラMC1 詳しい機能はこちら >
―― 実際に斡旋販売をスタートして、組合員の皆さまの反応はいかがでしょうか。
正直なところ、新しいものの導⼊には慎重な農家さんが多いので、初回の販売数は数台でした。
ただ、過去に盗難などで痛い⽬に遭った⽅が先陣を切って導⼊し、しっかりと活⽤されていたので、その評判が周りの農家さんに広がっていったようです。「こんな映像が撮れたよ」とスマホで⾒せ合えるので、農家仲間のなかで⼝コミになりやすい製品だと思います。
製品の良さが周知されてきたおかげか、最近では複数台まとめて購⼊される⽅や、リピート購⼊される⽅も増えてきました。安⼼のために監視カメラが欲しいが、導⼊コストがかかる……と⼆の⾜を踏んでいた農家さんが多いなか、MC1カメラのコストパフォーマンスの良さには喜びの声が挙がっています。

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販売促進のために、JA中野市ではさまざまな⼯夫をされているそうですね。
はい、まずは製品の良さを実感してもらうことを⼤切にしています。組合員への案内は、チラシの配布に加えて、講習会など⼈が集まるタイミングで実機デモを⾏なっています。ドライバーだけで取り付けができることや、スマホから操作して映像視聴・カメラの⾸振り・⾳や光を出せる機能などは、実際に体験してもらうのが⼀番分かりやすいですからね。講習会の場にカメラ導⼊済みの農家さんがいれば、使い⼼地をインタビューしてみることもあります。
それから、農家さんが導⼊しやすくなるようなサービスも⼯夫しています。JA 中野市では、MC1 カメラ本体の販売だけに留まらず、スマホアプリ設定とカメラ取り付けをサポートする「セットアップサービス」付きプランを独⾃で設け、コミコミで60,000円(税込)の値付けにしました。このプランが好評で、「カメラ導⼊に興味はあるが、⾃分でできるか不安」という⽅の購⼊きっかけになりました。設定も、取り付けも、やってみれば簡単な⼿順なのですが、⾃⼒でやることへのハードルや⾯倒臭さを感じる農家さんはやはり多い様⼦。地域密着のJAだからこそできるサービスだと思います。

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⾃治体とはどのような連携をされていますか。
中野市では、スマート農業や防犯対策の強化について積極的に⽀援する⽅針が⾏政から⽰されているので、これと連動して補助⾦が活⽤できたことは導⼊促進の⼤きな後押しになりました。特産物の盗難対策は地域としても⼤きな課題ですし、遠隔監視ができることは農作業の効率化・省⼒化にもつながります。カメラがあることで防犯対策としてはもちろん、スマート農業にも寄与することを⾏政・農家さん双⽅に伝えていきたいですね。
⾏政側には引き続き補助事業継続の要望を伝え、サポートを得ながらカメラ活⽤の幅をさらに広げていきたいと考えています。
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これからの展望について教えてください。
防犯は、個々の農家の努⼒だけでは限界があります。地域全体で防犯への対策を底上げすることで、より良い相乗効果を得られると考えていますので、カメラ導⼊台数を地域ぐるみで増やしていくことが⽬標です。
最近では、中野市の防犯対策の取組みがメディアで取り上げられることが増えています。「中野市は盗難対策が⾏き届いている」ということが広く伝われば、盗難件数は⾃ずと減っていくのではないでしょうか。
JAでも知恵を絞って、皆さんが安⼼して導⼊できるサービスを提案し続けていきたいと思います。
防犯・監視カメラMC1にご興味をお持ちいただいた方は、ぜひ製品ページをご覧ください。